こどもの誤飲事故は統計を知ることで予防できる

厚生労働省が毎年実施している「家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告制度」の平成24年度報告書によると、小児の誤飲事故はタバコが34年連続で最も多く報告されているとの事です。

家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告制度とは、モニターとなる皮膚科や小児科病院の医師が家庭用品などによる健康被害と考えられる事例(皮膚障害、小児の誤飲事故)や、公益財団法人日本中毒情報センターが収集した家庭用品などによる吸入事故と考えられる事例について、厚生労働省に報告する制度です。

タバコの次に誤飲が多いのは医薬品・医薬部外品で、大人が飲む血圧を下げる薬や害虫を駆除する薬などの誤飲してしまう事故が報告されています。

続いて玩具、金属製品、プラスチック製品、化粧品、硬貨、洗剤類などが誤飲されたものとして報告されています。

下記のグラフは、平成15年~平成24年の家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告制度で報告されている誤飲事故の統計です。

誤飲統計

平成14年から10年間に発生した誤飲事故の統計をみてみると、こどもがタバコを誤飲してしまうケースが圧倒的に多く報告されていますが、平成20年あたりから減少傾向にあります。

タバコの値上げが関係しているかと思い調べてみましたが、タバコが大幅に値上げした年が平成22年10月なので、タバコの値上げが誤飲の減少理由とはならないようです。

それだけタバコの誤飲が周知されて取扱いに注意する方が増えたのかもしれません。

以下、こどもの誤飲についていくつか事例を紹介します。

タバコの誤飲事例

  • タバコ1本がバラバラになっていたため、誤飲を疑い様子をみていたが嘔吐した。
  • 3時間目を離していた間にタバコを食べた。その後タバコの葉を含んだ嘔吐を2回。
  • 居間でタバコの吸い殻の入った入れ物を口にくわえて液を飲んだ。
  • テーブルによじ登ってタバコを食べているところを兄が発見。
  • 幼い姉が離乳食にタバコの吸い殻を混ぜて9カ月の男児に食べさせた。
  • タバコの吸い殻をコーヒー缶にためておいたが、その缶を飲料と間違えて摂取。
  • 書斎にあるタバコの吸い殻が入ったペットボトルを飲んだ。

タバコの誤飲は、こどもの手が届く場所にタバコや吸い殻を置かない、タバコの吸い殻をためずに灰皿を常にキレイにしておけば防ぐ事ができます。

また、こどもがジュースだと間違えて飲んでしまう事があるので、飲み物の缶やペットボトルにタバコの吸い殻を捨てないようにしてください。

吸い殻が見えない蓋つきのものにすれば臭いも抑えられるので、灰皿の買い替えも検討してみてはいかがでしょうか。

タバコを誤飲した時に水を飲ませるとニコチンが吸収されやすくなるので、水を飲ませたりせずに速やかに医師の診察を受けるようにしましょう。

医薬品関連の誤飲事例

  • 車の中に一般用医薬品・総合感冒薬の錠剤がばらまかれており、それを1歳8か月の男児が飲んでいたと姉が両親に伝えた。
  • 知人宅で睡眠導入剤を1錠誤飲。足がふらつき歩けず座れない。
  • 叔父に処方されている精神薬が合計25錠なくなる。女児は発見時に症状が発現しており、男児は発見後徐々に症状が発現した。
  • ラムネだと思い精神薬を10錠ほど飲んでしまった。

医薬品の誤飲はタバコの次に多く報告されております。孫の面倒をみる祖父や祖母が飲む薬を飲んでしまうケースが多く、医薬品の誤飲は重篤になる可能性が高いので、薬ケースを使うなどをして管理を徹底する必要があります。

薬を入れるケースはチャイルドロック機能のあるものが好ましいのですが、少なくとも薬を誤飲したかわかるような仕組みのものが必要になります。

その他の誤飲事例

  • 泣いているこどもの口の中に黄色のマニキュアが入っているのを発見。すぐに口を拭き取ったが咳込み始めたので診察を受けた。
  • 音の出る絵本のボタン電池を交換しようとしていたら飲んだ。
  • 乾燥剤の袋をお菓子の袋と一緒に口を切ってしまいお菓子と一緒に食べた。
  • テーブルに置いた酒を100ml飲んだ。
  • 手動式石油ポンプを舐めていた。
  • 祖母が誤って麦茶の代わりに焼酎の麦茶割りを飲ませた。
  • おはじきくらいの大きさ2個のホウ酸団子を食べた。
  • アメ玉を口に入れてはしゃいでいたら急に声が出なくなり呼吸できなくなった。

上記の事例のように、小さな物であれば全ての物が誤飲の対象となる可能性があります。

これらの物を全てこどもの手が届かない場所に置くのは難しいと思いますが、タバコ、医薬品、洗剤やボタン型電池など、誤飲すると危険な物を徹底的に管理するだけで、命に係わる事故を減らす事ができます。

タバコや医薬品の誤飲はとても怖いのですが、特にボタン電池は皮膚を溶かしてしまう化学薬傷になる恐れがありますので、絶対に誤飲を避けなければなりません。

また、誤飲とは異なりますが食べ物を口の中に入れている状態で遊んだりすると、食べ物が喉に詰まる事があるので日頃から物を食べる時は、座りながら落ち着いて食べるようにしましょう。

最後に、家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告制度の報告書に記載されている誤飲事故が発生しやすい年齢について紹介します。

誤飲の年齢

6か月~17か月までの幼い子供が誤飲事故全体の約半数を占めており、それ以降誤飲の件数は減少しますが6歳くらいまでは注意が必要です。

こどもの誤飲事故は家族だけが注意するのではなく、大人全員が危険性がある物をこどもの近くに置かないようにする配慮が必要となります。

小物などは収納ボックスに入れるなどして、床に小さなものを置かない工夫が必要になります。

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